立正中高2021
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RISSHO GUIDANCE 08  1年生は書くことと発表することに慣れる、2年生では意見に対する賛成・反対の立場と理由を示す、3年生ではディスカッションをする、4年生では社会的な問題を取り上げる、というように学年とともにステップアップしていくなかで、人間性も育まれていきます。 入学後、Rープログラムを始めた生徒たちの多くは、なかなか自分の意見を書くことができません。しかし、3年生になると、多くの生徒が書くこと自体は苦にならなくなり、徐々に意見を持った文章を作成できるようになっていきます。発表方法も、学年とともに工夫が見られます。自分の意見を伝え、受け入れてもらうという経験を重ねることで、自信につながっているのでしょう。文章の読み方・書き方・まとめ方を指導し、繰り返し訓練することで身につけていきます。竹内 真由美(国語科)リーディングマラソン 立正では、中学生・高校生の時期にたくさんの本を読んでもらいたいと考えています。文章に親しむことは、読解力や鑑賞力の向上につながり、身についた知識、広がる見聞は豊かな発想の源にもなるからです。 『読書ノート』は中学生に配布しているノートで、読書の記録をとります。書名やページ量のほかに感想記入欄も設けており、「考えながら読む」習慣をつける効果を期待しています。また、読書の動機づけとして『リーディングマラソン』を開催しています。1年間を4期に分け、個人とクラス対抗で読書量を競います。コラムリーディング コラムリーディングに苦手意識を持っている生徒は、気になる部分に傍線を引かせることから始めます。すると、直感で答えていた生徒が、次第に自分の意見をまとめられるようになっていきます。成長段階に応じてさまざまなテーマを取り上げるため、スピーチや小論文の題材集めとしても効果があるようです。 私は理科を教えていますが、Rープログラムを始めてからレポートの内容が随分充実するようになりました。例えば、それまでは結果と簡単な考察だけだった生徒のレポートが、結果に至る過程、原因などを含め、論理的な構成でまとめるようになっています。このような思考力・表現力は今後ますます求められるので、継続して力を伸ばしていきたいです。R-プログラムを通じて生徒の表現力が向上。論理的に構成されたレポートが増えています。松本 陽介(理科)コラムリーディング 馬込キャンパスへの移転を機に充実した図書館を、多くの生徒たちに利用してもらいたいと考えて始めた取り組みがリーディングマラソンです。立正生には短編小説やベストセラー本が人気で、トレーニング方法などクラブ活動に役立つ書籍を借りていく生徒もたくさんいます。読書を通じて世界観を広げてもらいたいという狙いもあるため、「読書だより」を発行したり、表紙を見せる面展示をしたりして、新しい出会いを引き出せるように工夫しています。 読書は知識や教養につながります。進路や勉強に悩んだり困ったりしたとき、知識や教養が多いほど、物事を多角的に考えられるようになります。人生の可能性を広げてもらうためにも、多くの本と接してくれることを願っています。人生の可能性を広げる本との出会いをサポートしています。平林 善春(司書教諭)リーディングマラソン

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